根管内で折れて残っているリーマーやファイルの除去

根管治療中によく起こる事故

横浜旭区の歯医者かさい歯科クリニックではどのように治療するのか?
根管治療では、精密にできた細いリーマー、ファイルといった器具を使用します。常に折れやすいのでくたびれてきたら新品と交換しなければ根っこの中で折れてしまうので危険です。危険といっても命にかかわったりはしませんが、折れてしまった先の根管の清掃、消毒、緊密な根管充填ができませんので予後不良の歯になってしまいます。症状が取れなければ、抜歯宣告をされてしまいます。根管治療は、大切な分野であるにもかかわらず保険の評価は低く、そのためなるべく古い器具を長く使う傾向があるためか、器具が金属疲労を起こし破損頻度が高くなる傾向があるかもしれません。
ですからファイル等の器具は早めの交換が重要なんです。一度折れると、一般の歯科医院ではまずとれないでしょう。よほど運がいいと一カ月毎日通えば先生によってはとれるかもしれませんが、まぐれみたいなものですね。では、かさい歯科クリニックに来られた患者さんの、破折ファイル除去の症例をお見せしましょう。

症例1

この患者さんは、55歳の女性の方です。長年にわたり右上の奥歯の根っこのあたりが違和感があるので治してほしいという主訴で来院されました。

破折ファイル除去

レントゲンを撮ると、この歯は根っこが3本あるのですが、そのうちの2本の根っこの中にファイルの折れた破片が残存しているのを確認しました。かなり深部にめりこんでいるので厄介と思われる症例です。
マイクロスコープで観察しても難かしい位置にめりこんでいました。ともかく取らなくては、歯はなおりません。一生歯が抜け落ちるまで患者さんは痛みと向き合わなければなりません。ともかくがんばりました。30分のアポイントを3回とっていただき、、マイクロスコープと超音波除去チップを使って取りました。

取れた直後のレントゲン写真です。この日は、水酸化カルシウムの薬を根っ子に入れて帰りました。

充分に根管内部を清掃、消毒

充分に根管内部を清掃、消毒し緊密に根管充填(垂直加圧根充)を行いました。今まであった症状も嘘のように消え、患者さんは喜んでいます。

症例2

この患者さんは45歳の女性の方です。左下の奥歯が疲れたりすると腫れるという症状が気になり来院なさいました。

根っこに折れたファイルが残っているのが原因

歯周病ではないかと心配していましたが、症例1と同様根っこに折れたファイルが残っているのが原因でした。早速、マイクロスコープで除去致しました。通常、破片は根管に食い込むように刺さっているので、マイクロスコープと超音波チップが無ければ除去は難しいでしょう。

破片は外に飛び出してきました

このケースでは、5分ではじけるように破片は外に飛び出してきました。

 

症状は消え、違和感なくお過ごしです

十分に根管拡大清掃を行い、根管充填(垂直加圧根充)を行ないました。症状は消え、違和感なくお過ごしです。

症例3

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これは、55歳女性の患者さんです。手前側の根っこに針状の折れたファイルが写っています。これを取るのは苦労しました。根の治療を含め10回治療にかかりました。

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根管充填終了時の写真ですこれで歯はよみがえりました。しかし、疲れた症例でした。
通常よくある症例では何回かの通院でほとんど除去できます。ご安心ください。ただ時々難症例に出くわします。その場合は折れたファイルを除去するだけで10回位かかる事があります。きわめて愛護的に根っこを傷つけないように作業をすすめるので時間がかかってしまいます。しかし、取れれば嘘のように症状が消え、違和感なくかめるようになります。横浜旭区の歯医者かさい歯科クリニックではたくさんの除去を行ってきました。まずはご相談ください。

マイクロスコープをみる院長