マイクロスコープって何に使うの

マイクロスコープとは
人間の裸眼での2点識別域、つまり二つの点が接近していってやがて1点に見えるようになる直前の距離は、0.2mmと言われています。それ以上近づくと、2つの点は、1つの点に見えてしまいます。自由診療で行う高度な治療においては、ミクロン単位の正確さが要求されます。そのような時、マイクロスコープ(手術用顕微鏡)を使用して2~30倍に拡大して治療をすることで、より正確な治療が可能になります。

マイクロスコープは、はじめは耳鼻科、眼科で使用するようになりました。1950年代に入ると、脳神経外科、産婦人科、心臓外科で使用されるようになりました。1990年代には、歯科でも有効性が認められるようになりましたが、日本での普及はまだ一般的ではなく、マイクロスコープを完備している歯科医院は、いまだ2~3%と言うのが現状です。その理由の第一は、機器が高価であるということです。
当院では、あらゆる治療にマイクロスコープを活用しています。

何に使うの

マイクロスコープを用いた精密根管治療
根管治療(根の治療)は、マイクロスコープが最も必要とされる治療のひとつです。

マイクロスコープを用いた精密な虫歯治療
マイクロスコープを用いて虫歯の患部を高倍率で見ながら治療を行うことは、より精密なMI(ミニマムインターベーション)を可能にします。すなわち、虫歯のなった悪いところのみを削り取ることが可能になり、削る歯の量を最小限にします。

マイクロスコープを用いた審美歯科治療
審美歯科治療は、非常に高い精度が要求されます。通常、審美歯科治療の成功には、30~40ミクロンという高いレベルの精度が必要です。肉眼のみでは、限界があります。しかし、マイクロスコープによる精密な治療を行うことで、高い精度の治療を行うことができます。

使い道はいろいろあって便利です。マイクロのない歯科治療は考えられません。