口臭は人間関係を悪くします!

口臭の原因は?

口臭の原因はほとんど口の中にあります。舌の上に白くこびりついているのを舌苔(ぜったい)と言います。口の粘膜が皮膚の垢(あか)と同じように剥がれ落ちて、舌に白く溜まり腐敗したものです。この舌苔は、最大の口臭の原因です。食事を歯できちんと咬まないと口臭の原因になります。食べ物は歯を汚す一方で、かむことで歯をきれいにします。
口臭の主な匂い成分は、揮発性硫黄化合物(硫化水素やメチルメルカプタン)です。歯周病の細菌は、硫化水素より悪臭の強いメチルメルカプタンを大量に発生させます。ですから、歯周病は強烈な口臭があり、周囲の人から嫌がられます。予防しないといけません。
一方、ニンニクなどの食物を食べると、アリル化合物、セレニウム化合物などのガスが肺から排出され、口臭の原因になります。同様に、肝臓病などでも、臭い物質が肺から出てくることもあります。健康な人でも、肺から出てくるガスは100種類以上ありますが、非常に低濃度なので、口臭の原因にはなりません。よく胃が悪いと口臭が出ると言いますが、ほとんど誤解です。
時々、逆流性食道炎などの消化器疾患で口臭がでることがあります。また、扁桃腺炎があると、まれに口臭の原因になることがあります。ただ、扁桃腺炎があれば必ず口臭がでるとは限りません。十分な検査を耳鼻科で受けてください。
OLを対象に「上司の身だしなみで最も気になる事」をしらべたところ、9割以上が「口臭・体臭」を一番にあげました(ヤンセンファーマ社調査)。つまり、半年ごとに歯科検診し口臭予防に心がけることは、現代社会では必要なエチケットなのです。
口臭が強いと、人に避けられるようになります。人は、言いにくいのでなかなか指摘してくれないものです。十分注意したいものです。歯科医院を定期受診して口臭予防に心がけましょう。