口腔外科ってどんな診療科?

口腔外科とは

口腔外科は、口腔(こうくう:お口の中)、顎(あご)、顔面並びにその隣接した部分にできた先天性または後天性の病気を扱う診療科です。

この領域には、歯が原因となるものから癌(がん)までいろいろな病気が起こります。また、交通事故やスポーツ時の外傷(けが)、顎変形症並びに唾液腺疾患などの病気などの他にも、口腔粘膜疾患、神経性疾患、口臭症などの内科的な病気も含まれます。

専門的治療を必要とする主な病気

腫瘍(良性腫瘍・悪性腫瘍)

お口の周りの組織や骨にできる腫瘍には、良性のものと、悪性のものがあります。良性腫瘍にはエナメル上皮腫、角化嚢胞性歯原性腫瘍、歯牙腫、繊維腫、血管腫などがあり、悪性腫瘍には、癌腫、肉腫、悪性黒色腫、悪性リンパ腫、悪性唾液腺腫瘍などがあります。悪性腫瘍の大部分は癌腫で舌がん、歯肉がん、口底がん、頬粘膜がんが多く見られます。この領域の悪性腫瘍は咀嚼、嚥下、発音などの機能にかかわる疾患で、その治療には機能の温存のみではなく整容的な面を考えて治療が行われます。そのため、腫瘍切除後には、機能的・形態的再建手術が必要になる場合もあります。